「英語が使える日本人」の育成のためのフォーラム2005 基調講演
今日,東京ビッグサイトで『「英語が使える日本人」の育成のためのフォーラム2005』が行われ,私の憧れの人である明石康氏が「英語でも考えられる日本人」というタイトルで基調講演をなさいました。
ちなみに明石さんの著書「サムライと英語 (角川oneテーマ21 (B-57))」(角川oneテーマ21)は,幕末から明治にかけての日本人が英語で世界と関わっていくさまを描いたもので,非常におもしろい&英語を勉強する意欲がモリモリわいてくる本。お奨めです。
前置きが長くなりましたが,今日の講演で印象に残ったところは下記の通り。
- 英語力をつけるには努力が必要
- 新聞広告などにある「努力しないで覚えられる」という表現には抵抗アリ。
- 外国語習得は,おもしろおかしいだけではすまない。反復による訓練も必要。
- 今,グローバル時代に英語を学ぶ必要性
- コミュニケーションのために,できるだけ多くの言語,せめて共通語としての英語の習得が必要。
- アイデンティティの確立,つまり自国に対する理解や誇りをきちんと持ち,それを外国人に伝えていきたい。
- 日常会話の決まり文句を繰り返して覚える(だけ)というのは疑問。格調高い日本語・外国語の習得も大切。
- 語学学習にはモチベーションが大事
- 外国語を知りたい,知ることによって魅力的な世界が広がるんだという知的意欲をかきたててやることが大切。
- 教養としての英語・道具としての英語
- 群馬県立女子大学外国語教育研究所「英語能力の向上に関する提言」検討中
- ALTの有効な活用を考えるべき。現在,年に6000人超のALTが日本で活動している。日本人とのチームワークをもっと密に。
- 小学校英語について。低学年では総合学習の一部として親しませる程度,高学年では英語という教科に? しかし拙速は禁物。教師のしっかりした育成が先決。
- 小中高一貫した英語教育を。小学校では楽しかったのに中学校で急に難しくなり,英語嫌いになるようでは×。段階的な学習を。そのためには高校・大学入試の変革も必要。
- 参考ウェブサイト:http://www.gpwu.ac.jp/~flri/j_flri/jproposal/toppage.htm