「オーケンのめくるめく脱力旅の世界」大槻ケンヂ


この人の本はいつ読んでも自分的に安心感があるというか、共感がもてるというか、つい読んでしまいます。よくも悪くも同じみな感じのエッセイなのですが、癌で亡くなった池田貴族への追悼文にはちょっと涙してしまったりしました。貴族の作った歌「死にたくない」の引用があって

死に急ぐ人たちはまた増えているけど
(中略)
たとえどんなわけがあるにしても
死ぬなら代わりに命をくれ
死にたくない
死にたくはない
(池田貴族 MiYOU)
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これが、やはり癌で逝ってしまった自分の友だちとかぶってしまい。友だちも死にたくなかったし、私ももちろん死んでほしくなかった。

ほんと、死んじゃったら終わりだから、もったいないから。人生生きてると大変なこともいっぱいあって、死んじゃったらラクだよなぁって思うこともあるかもしれないけれど、自分も昔は思ったこともあったけれど、でも生きられるうちは死んだらダメです。人生終わらせたくなっちゃうようなときは、そこが底なんだから、必ずその後上に向くときがきます。

あと、死んでしまった人たちに対して自分たちができるのは、その人たちのことをずっと覚えていることです((C)春樹。)いつかどっかで再会したときに、胸張って会えるようでありたいと思ったりします。